医家は感冒治療ができて一人前
現代においては風邪をひいて鍼灸師にかかる人はいません。鍼や灸で風邪そのものを治すというのではなく、あくまでも湯液(方剤・漢方薬)の働きかけを調整し、自然治癒力を引き出すための手法です。この考え方はどの病や疾患についても同じです。
中医学では六淫といって風邪(ふうじゃ)、暑邪、寒邪、熱邪、湿邪、燥邪という分類をして漢方薬を処方します。そして感冒においては風邪(かぜ)の状態や進行状況を六経病(太陽病・少陽病・陽明病・太陰病・少陰病・厥陰病)に分類していきます。
感冒治療が上手にできるようになれば他の様々な疾患にも適応できるようになります。このような段階になれば医家として一人前と言われます。現代は多種多様な生活ぶりですので、助言や指導をするのも難しいですが、当院では原理原則を忘れずに取り組んでおります。